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痛み・筋縮・痛みの連鎖
「むち打ち」による首や肩の痛みは、仮病と受け取られたり、大げさに言っていると思われたりする傾向がありますが、それには医学的にさまざまな要因が考えられます。
むち打ちの場合は、症状の性質やその後の経過を明らかにするのに、十分な法的・医学的な知識が欠かせないことが多いのも、まさにその症状が捉えにくく、予想外の変化を起こしやすいということから来ているのです。
首や肩の組織の捻挫から痛みが生じ、それが刺激となって、首や肩の筋肉が痛みを伴う動きを制限しようと筋縮を起こす仕組みは、それほどわかりにくいものではありません。
言ってみれば、筋縮を起こして堅くなった筋肉は、天然のソフトカラーかブレースというわけで、それが痛みを生じる動きを抑えて、治癒を促進するのです。
ただ、この仕組みには欠点があります。長い間ギプスやブレースを着けていると、筋肉が衰えたり硬くなったりすることがあるのと同じで、この場合も、椎間板を取り巻き脊柱を支えている筋肉や靭帯がもろくなったり、場合によっては非常に硬くなったりします。
また、首や肩を守るために起こったはずの筋縮が痛くて、いつまでも治まらないことがあります。これは体が、防御的な反射作用である筋縮の痛みあるいは圧痛や緊張を示す筋肉の部位を、防御が必要な現在の痛みの源として認識することから起こります。
この「痛み・筋縮・痛み」という反射作用は、むち打ちの最悪の状態が治まった後も長く続くことがあります。
自然は全体としてよく健闘してはくれるのですが、ここはやはり、あなたの首や肩にとっても自分で整体ストレッチなどをして治すほうが早道なのです。
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